西海酒造株式会社
空に舞う美しい鶴にのり大空を翔けるような夢から生まれた日本酒「空の鶴」
豊かな海の幸に恵まれた播磨灘を望む兵庫県明石市の西部、西国街道の情緒あふれる道沿いに空の鶴の酒蔵があります。西海酒造は創業1716年で300年以上にわたり「唯一無二の品質と歴史」を守り続け、今の当主は九代目の 西海 太兵衛 を襲名しており、十代目とともに 酒米栽培から精米・醸造・販売まで風土の魅力を活かした自社一貫体制の酒造りをしています。
空に舞う美しい鶴にのり大空を翔けるような夢から生まれた日本酒「空の鶴」
豊かな海の幸に恵まれた播磨灘を望む兵庫県明石市の西部、西国街道の情緒あふれる道沿いに空の鶴の酒蔵があります。西海酒造は創業1716年で300年以上にわたり「唯一無二の品質と歴史」を守り続け、今の当主は九代目の 西海 太兵衛 を襲名しており、十代目とともに 酒米栽培から精米・醸造・販売まで風土の魅力を活かした自社一貫体制の酒造りをしています。
日本酒の品質において、酒米の出来が影響する割合は1〜2割程度とも言われる。しかし西海酒造では、そのわずかな差を徹底的に磨くため、自社で山田錦と兵庫北錦を有機栽培している。 農薬を一切使わず、米ぬかとレンゲのみを用いた有機栽培を行う田んぼは、有機質が豊富で保水性に優れた土壌だ。一方で、明石は近くに大きな川がなく、ため池を頼りにしているため、近年の水不足は深刻な課題となっている。 それでも、この明石という風土を理解し、天候を見極めながら肥料を与えるタイミングを細かく調整し、田んぼの有機物が分解されて稲の成長に欠かせない窒素が適切に供給されるよう、日々細やかな管理を行っている。 山田錦は特に背丈が高く倒伏しやすいため、茎の成長を抑えて穂の充実を促す栽培技術が求められる。今年のように高温が続く年でも、良好な収量を確保できているのは、この経験と技術の賜物だ。 自社の有機栽培は、安全・安心の酒米を生産できることに加え、米の状態を熟知しているからこそ、精米や浸水といった酒造工程で大きな強みとなる。
酒造りにおいて、「灘五郷」と呼ばれる酒処東灘の仕込み水は「宮水」に対し、明石は西の灘と呼ばれており、良質な地下水を持つ地であります。仕込み水は「寺水」と呼ばれ、敷地内の井戸から汲み上げて使用しています。同じ六甲山系の水ですが、土壌の違いから、全体的に「宮水」に比べると穏やかで、まろやかな日本酒に仕上がりやすいと言われている。
約40年前、杜氏の引退により家族だけで造りを始めることに。そこから酒米は全量を近くの水田で減農薬栽培することに。田植え、稲刈り、酒造りを親子でこなしています。自ら育てたお米で全て手作りなので、生産量は決して多くはありませんが、米の状態が分かり、安心・安全と自信を持ってお届けできる、蔵元の誠実な人柄が伝わるお酒です。
西海酒造では、毎年異なる気候条件の中でも“最大限良い酒”を造ることを目指している。小規模な蔵では、毎年まったく同じ味を再現することは難しい。それでも、基本の造りは変えず、その年の米の状態に合わせて微調整を行う。 日本酒はワインと異なり、米・水・麹・温度管理など味を決める要因が多岐にわたるため、蔵ごとの個性が出やすいお酒だ。 ファンをつくるためには、あえて“特定の味や香りの癖”を持つことが重要だと西海酒造は考える。 西海酒造が目指すのは、「日本酒そのものを飲んで美味いと思える酒」。これはかつて醸造技術員から「鑑評会では入賞しないかもしれないが、飲むならこの酒がいい」と言われた言葉が背景にある。 「空の鶴 大吟醸酒」を口にすると、まず口当たりの美しさに驚く。口中で米の旨味がふわりと広がり、その余韻が長く続く。その余韻がまた杯を進める――まさに“癖になる旨さ”だ。
西海酒造では、醸造した酒はすべて生酒のまま冷蔵保存している。一般的には品質の劣化を防ぐため火入れを行うが、同蔵は生酒が持つフレッシュさとフルーティな香り、みずみずしい味わいを大切にしている。 生酒は米本来の旨味とコクが凝縮されており、その魅力を最大限に感じてもらうため、生酒を中心に販売している。なお、お客様の希望があれば火入れにも対応する。